この度、ご縁あって中古住宅2件の売却を承りました。
名古屋駅近くの物件です。
昔、高校生だった頃、この付近を名古屋駅まで毎日通学で歩いて通っていました。その頃は、名古屋駅近くもたいした高層ビルも無く、西側も河井塾や地産ビルくらいしか目立った建物は無かったような気がします。
ン十年前の話ですが・・・。
それでも、大通りから1本道をそれると、今でもその頃と全く変わらない景色が見えたりします。
今回、承ったお宅も60年の歳月を経ていますが、家人の思い入れが込められた意匠や、お庭に置かれた石などもちょっと古びたとてもいい味を出しています。
戦後からスクラップ&ビルドを繰り返して来たこの国ですが、これからヨーロッパのように中古住宅も価値のある建物として評価する方向に変わりつつあるようです。売主様は、「建物が古いので建て替え希望の方が購入されても構わない」とおっしゃっていますが、売り急いでいるわけではないので、古さが醸し出す味を理解して住んでくださる方がいないかなぁ~とアピールして売り出してみました。
耐震補強や配管のやり替えは必要ですが、少し手を加えれば昭和チックなレトロ空間に生まれ変わるお家だと確信しています。
一般の方が中古住宅を購入しにくい原因は、ただ古いと言うでけではなくて、中古住宅の長期ローン、リフォームローンが組みづらい点です。その辺の国の政策が変わってくれないと、素敵な中古住宅がどんどん消えていってしまうのは辛いです。